CGもAIも使わない水中CM撮影。本物だからこそ実現できる映像表現とコストパフォーマンス
更新日:1 日前

CGもAIも使わない水中CM撮影。本物だからこそ実現できる映像表現とコストパフォーマンス
CGや生成AIで、あらゆる映像が作れるようになった時代。
そんな今だからこそ、我々TOWAIEIZOは『本物を撮影する価値』を大切にしています。
今回、水中撮影を担当した『佐渡海洋深層水』のCMでは、CGやAIによる映像生成を使わず、実際の水中で商品を浮かせ、プロの水中モデルが泳いで手に取るという演出を実現しました。
そこには、水中撮影ならではの技術と、プロフェッショナル同士のチームワークがあります。
そして今回、我々が証明したかったのは、実写ならではの美しさだけではありません。
水中撮影の専門技術を活用することで、映像のクオリティを高めながら、制作全体のコストを抑えることもできるという可能性です。
CGではなく、実際にペットボトルを水中に浮かせる
今回のCMで特徴的なのが、水中に浮かぶペットボトルを、モデルが泳いで掴みに行くシーンです。実は、このペットボトルはCGで合成したものではありません。
実際に水中の中層に浮かせています。
そのために利用したのがスキューバダイビングでもおなじみの『中性浮力』という技術です。
中性浮力とは、水中で物体に働く浮力と重力がほぼ釣り合い、浮きも沈みもしない状態のこと。
通常、ペットボトルは内部の空気や内容物の量によって、水面へ浮き上がったり、沈んでしまったりします。
そこで今回は、ペットボトルの浮力を細かく調整し、水中の狙った位置に自然に浮かぶ状態を作り出しました。ワイヤーで吊るしたり、後からCGで合成したりするのではなく、実際に水中に浮いている商品を撮影する。
水中という環境の物理現象を理解し、それを映像演出に利用する。
これも水中撮影の専門技術の一つです。
水中で商品を美しく見せるライティング技術
ペットボトルを浮かせることができても、それだけではCMとして成立しません。広告映像である以上、商品を美しく、印象的に見せる必要があります。しかし、水中でのライティングは地上とは大きく異なります。
水中では光の屈折や吸収が起こり、照明の位置や角度によって、商品の輪郭や色、質感の見え方が変化します。特に透明なペットボトルは、光の当て方によって印象が大きく変わる被写体です。
今回の撮影では、商品が最も美しく見える光を探るため、何度もライティングテストを繰り返しました。水中に浮かぶペットボトルの輪郭を際立たせながら、透明感や立体感をどのように表現するか。水中の光の特性を理解したうえで照明を調整し、撮影段階で完成形に近い映像を作り込んでいます。

こうした工程は、一見すると手間がかかるように思えるかもしれません。
しかし、この現場での作り込みこそが、後の編集工程を大きく変えることになります。
プロの水中モデルだから実現できた演出

Sakikoさんは、アーティスティックスイミングの競技経験を持つプロの水中モデル。TOWAIEIZOとは普段から一緒に撮影を行っている、信頼できるパートナーです。
水中に浮かぶペットボトルへ泳いで近づき、自然な動きで手を伸ばして掴む。
映像では一瞬の動きですが、実際には高度な水中での身体コントロールが求められます。水中では、地上のように簡単に身体を静止させることはできません。さらに、カメラの構図や商品の位置を意識しながら、自然で美しい動きを表現する必要があります。
今回の演出が成立したのは、Sakikoさんの高い技術力はもちろん、普段から一緒に撮影をしているチームだからこその連携があったからです。水中撮影において重要なのは、カメラマンの技術だけではありません。演出意図を理解し、それぞれの専門技術を発揮できるチームワークが、映像のクオリティを大きく左右します。
実写の水中撮影は、CGよりコストを抑えられることもある
CGやAIを使わずに実写で撮影する。そう聞くと、手間も時間もかかり、制作費が高くなると思われるかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。
例えば、今回のように水中に浮かぶ商品をCGで制作する場合、商品の3Dモデリングや質感の調整、水中の光の再現、実写映像との合成など、さまざまな工程が必要になることがあります。
一方、実際の水中で狙いどおりの映像を撮影できれば、その素材をそのまま編集に使用することができます。
もちろん、実写でもカラーグレーディングなどの仕上げ作業は必要です。それでも、撮影段階で完成度の高い映像を作ることができれば、CG制作や合成に必要なポストプロダクションの工程を減らすことができます。結果として、制作全体の時間とコストの削減につながるのです。
では、実写撮影で必要になる手間や技術的な課題はどうするのか。そこをカバーするのが、我々TOWAIEIZOの技術力と経験です。
ペットボトルの浮力調整。
商品を美しく見せる水中ライティング。
プロの水中モデルとの連携。
こうした課題を撮影現場で解決できるからこそ、実写による水中演出を効率的に実現することができます。
つまり、我々が撮影現場で技術を尽くすことで、映像のクオリティを高めながら、ポストプロダクションの負担を軽減できる。水中撮影の専門技術は、映像を美しく撮るためだけのものではありません。制作全体のコストパフォーマンスを高めるための技術でもあるのです。
CGやAIが進化する時代だからこそ、本物の価値を
我々は、CGやAIによる映像制作を否定しているわけではありません。CGにはCGの、AIにはAIの優れた表現力があります。物理的に撮影が難しい映像や、現実には存在しない世界を表現するうえで、デジタル技術は非常に有効です。
しかし、すべての映像をCGやAIで作ることが最適とは限りません。実際の水中には、自然に生まれる光の揺らぎや水の流れ、浮力による独特の動きがあります。水の抵抗を受けながら泳ぐモデルの身体表現も、その一つです。
こうした現象をそのまま映像として捉えることができるのは、実写撮影の大きな魅力です。そして、専門技術によって効率よく撮影できるのであれば、実写は映像のクオリティと制作コストの両面で、非常に合理的な選択肢になります。

大切なのは、CGか実写かという二者択一ではありません。
作品にとって、どの方法が最も効果的なのか。
その選択肢を広げることこそ、我々の役割だと考えています。
水中撮影の技術で、映像制作の可能性を広げる
TOWAIEIZOが掲げる 『Underwater Cinematics』。
それは、水中撮影を単なる特殊撮影ではなく、映像表現の可能性を広げるための技術として捉える考え方です。
水中に商品を浮かせる。
水の動きを利用する。
光の屈折を演出に取り入れる。
プロの水中モデルによって、地上では不可能な動きを表現する。こうした水中ならではの表現を、映像作品の中でどのように生かすか。我々は、企画段階から撮影方法を検討し、作品のクオリティだけでなく、制作全体の効率も考えた提案を行っています。
映画、CM、ミュージックビデオなど、さまざまな映像制作において、水中撮影にはまだ多くの可能性があります。CGやAIを使わないことが目的ではありません。最高の映像を、最適な方法で実現すること。
その選択肢として、我々には本物の水中を撮影する技術があります。
水中撮影を取り入れたCM制作や映像演出をご検討の際は、ぜひTOWAIEIZOにご相談ください。


